新人警察官を一人前に鍛え上げる県警察学校(茨城町上石崎)。現在、倍率7・4倍の難関を突破した長期課程(高校・短大卒)の67人(うち女性17人)が寝食を共にし、知識や技術、体力だけでなく、現場で生きる実践的なノウハウを身につける訓練に取り組んでいる。団塊世代の大量退職がピークを迎える今、求められているのは即戦力だ。 「早くしてよ」「本当に指紋なんて出るの?」 盗難バイクを被害者である持ち主が見つけ、警察官が調べる場面を想定した2人1組のロールプレイング(役割演技)。早く乗って帰りたい持ち主役がせかす。実際によくある状況だ。 警察官役の木村真悠巡査(18)は「犯人逮捕のため、もう少しだけ協力してください」と頭を下げながら、アルミ粉末をはけで車体にはたく。15分後、ハンドルに持ち主のものとは違う指紋が浮かんだ。採取を終えると、車体のあちこちに付いた粉末を丁寧に拭き取り、捜査協力の礼を言った。 ロ