1990年代末期からのITバブルと“ウェブ2.0”と呼ばれる技術革新により、急激に普及したインターネット。いまや誰もがビジネスや生活の場で当たり前のように利用し、世の中は格段に便利になった。しかし、ユーザーの立場を離れれば、起きているのは良いことばかりではない。新聞など紙媒体のジャーナリズム、音楽をはじめとした文化の凄まじい衰退が起きているからだ。 そうした危機的状況が続くなか、2011年に急激に普及したスマートフォン(スマホ)は、コンテンツ業界にさらなる衝撃を与えた。では、よりスマホが普及と見られる2012年はどんな年になるのか。米国ネット企業の一人勝ちとそれによる日本の国益搾取の現状に警鐘を鳴らし続ける岸博幸氏に、コンテンツ業界を危機に陥らせたネットの功罪と2012年の業界の行方について話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子) いまや米国ネット企業一人勝ち! スマホ普及