南米勢すべてと中米のメキシコがグループリーグを突破した一方で、前回のファイナリストであるイタリア、フランスが敗退。優勝候補と言われていたスペイン、イングランドも序盤はいまひとつの出来だった。 明暗を分けたフットボール2大大陸だが、その要因の1つはボールではないかと考えている。公式球ジャブラニは軽くて、速く飛ぶらしいが、予想以上に扱いにくいようだ。高地での試合という条件も相まって、“飛びすぎる”ボールに欧州勢は苦労しているように見えた。サイドチェンジがタッチラインを越えてしまう、FKが思ったように落ちない、ミドルシュートがふき上がる……。 欧州勢のゲームはロングパスで守備の薄い地域へボールを送り込んだり、長めのクロスボールで空中戦を挑んでいくなど、ロングパスの使用頻度は南米勢よりも多い。長いボールを組み立ての軸にしているので、ボールの影響はより大きかった。ボリビアやエクアドルなどの試合で