どうすれば、働く人を増やすことができるのか。これまで「完全失業者」に注目した議論が数多くなされてきた。しかし、この議論の中では見落とされている重要な対象がいる。「完全失業者」とは、「未就業」で、かつ「求職活動を行っていて」「仕事があればすぐに働くことができる」という3つの条件を満たす人たちである。逆に言えば、働いていることを望んでいても、求職活動を諦めてしまった人や、調査期間中にたまたま求職活動を休んでいた人は含まれない。直近の数字では、この「完全失業者」の数は236万人である。ところが、「未就業」で「就業を希望する人」に対象を拡げた場合、その数は、なんと655万人という数に膨れ上がる(総務省統計局「労働力調査詳細集計」2014年)。 働く人を増やすためには「完全失業者」だけでなく、「就業を希望する未就業者」にも目を向ける必要があるだろう。そして、この「就業を希望する未就業者」に注目すると
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