「レントゲンで骨の一部がはがれた肘を見たときはショックで…。親として本当に申し訳ない」 目に涙を浮かべながら話したのはある野球少年の母親だ。この少年は肘の手術を受け、ピッチャーを断念した。当時、まだ小学5年生だった。(首都圏放送センター記者 藤井佑太) 少年が野球を始めたのは小学3年生のころ。身長は1メートル30センチ台で体はまだできていなかった。それでも4年生からは大好きなピッチャーを務め、1日100球以上、投げることもあったという。 部員の少ないチームのエースとして活躍したが、たび重なる試合と練習で小さな体で投げ続けるなか、ある日、肘の痛みが止まらなくなった。 「ぎりぎりまで投げていましたが、痛みに耐えられなくなり限界でした。手術を受けましたがその後もケガを繰り返し投げ続けることはできなくなりました。ピッチャーが好きでした。やっぱりピッチャーがいないと野球は始まらないっていうか、主役と