1カ月の勤務が500時間を超え、2週間も家に帰れない。想像を絶する過酷な労働が、大手牛丼チェーン、すき家で横行していた。 これでは退職者が続出し、アルバイトも集まらないのも当然で、店舗の一時休業や営業時間の短縮に追い込まれる事態を自ら招いた。 すき家に限らず、24時間営業の外食チェーンの過酷な勤務実態は以前から指摘されていた。人を使い捨てにするような働き方、働かせ方は許されない。労働環境を早急に是正しなければならない。 すき家の運営会社、ゼンショーホールディングスが設置した第三者委員会の報告書では、同社の厳しい労働環境が社員らの悲痛な証言で示された。労働基準監督署から再三にわたって是正勧告を受けながら、会社が法令違反を改善しなかったのは言語道断だ。行政対応にも疑問が残る。 従業員に長時間勤務を強いて人件費を圧縮し、大量出店を続けてデフレ経済下でも業績を伸ばしてきたのは同社だけではない。 だ