2021年10月1日のブックマーク (2件)

  • なごり雪 - 名曲からの物語

    僕には2つ下の幼馴染がいた。 勉強もスポーツもでき、その上、気立てが良かったので、たくさんの人達から愛されていた。 彼女が微笑むと、まるで爽やかな風が通り抜けたかのように、周囲は一瞬でやわらかな雰囲気に包まれたものだ。 そんな彼女にも、一つだけ足りないものがあった。 生まれつき聴力がなかったのだ。 小学生の頃、隣に住む彼女の母親から「何かあったら助けてやってね」とお願いされていたこともあって、僕はいつも彼女の傍にいた。 中学生になると、近所の子どもだけが通う小学校とは違い、色んな地区から生徒が学校に集うようになる。 中には物珍しいのか、彼女をからかう奴もいた。 あの屈託のない笑顔しか見せたことのない彼女が、大きな目からポロポロと涙をこぼしているのを初めて見た時、頭に血がのぼって、いじめた奴らをこてんぱんにしてやった。 その日から、頼まれたからではなく、何があっても自分が彼女を守っていくんだ

    なごり雪 - 名曲からの物語
  • 『子育てはもう卒業します』感想。40代~60代にオススメ! - 繊細さんが、今日も行く

    いまハマりにハマっている垣谷美雨さんの小説『子育てはもう卒業します』を読みました。 3人の女性の18歳から55歳までが、過去と現在を行きつ戻りつ、丁寧に描かれています。 共感するところがたくさんある作品で、ぜひ皆さんにも読んでいただきたいなと思いました。いつものとおり、ネタバレなしでざっくりご紹介したいと思います。 地方出身の3人の女性たち 明美に共感 「わたし、なにやってるんだろ?」という焦り 地方出身の3人の女性たち 主役である3人の女性たちは、おそらく現在還暦を迎えるあたりの世代です。 私より少し上の世代ですが、それでも共感できるところがたくさんありました。 3人は、まだ女性の大学進学率が低かった時代に、東京にある某大学の仏文科で出逢います。 3人の特徴をご紹介していきますね。 淳子: 北海道出身。実家は牧場を経営。大柄でさっぱりとした性格。 二人の息子を持つ。長男は勉強が苦手で、次

    『子育てはもう卒業します』感想。40代~60代にオススメ! - 繊細さんが、今日も行く