サービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture:SOA)という言葉を,バズワード(意味のないマーケティング用語)だととらえているユーザー企業は多いのではないだろうか。SOAという言葉にはたいてい“商用製品を売り込みたいベンダーの思惑”がセットになっているからだ。ただ,SOAという考え方自体が悪いわけではない。「SOAを導入したいがベンダーに踊らされたくはない」。そう考えるユーザーにとって一つの選択肢になるのが,無料で使えるオープンソースのESB(Enterprise Service Bus),Muleである。ESBは,SOAによるサービス/アプリケーション統合の基盤となるミドルウエアであり,異なる通信プロトコルの間でのデータのやり取りを可能にする。 Muleの有償サポートを提供している米MuleSourceのCEO(最高経営責任者),Dave Ros