最近、全てのニュースが、中国の全国両会(全国人民代表大会と全国政協会議)に集中していますが、きわめて重要なニュースが見落とされています。国務院発展研究センター副所長の張文奎が発表した「中国は薄紅色コングロマリットに警戒しなければならない。さもないと危機を生じかねない」(中國要警惕粉紅財團 否則可能發生危機)です。というのは、今回、初めて「紅色」と「薄紅色」が区別されているからです。ちょっと鋭いウォッチャーには、これで中国政府が、どのような「金融界の大ワニ」(大物)を重点的に粛正しようとしているかが、はっきりと分かるのです。 ★「紅色」と「薄紅色」 この張文奎の原題は「マクロ病的ミクロ病巣 — 財団化と隠れた金融危機」で、中国経済には、二つのミクロ的病巣があると指摘。一つは、大量のゾンビ企業、二つにはコングロマリット企業。第一の話は何度も書いてきたので、第二の病巣を分析してみましょう。 まず