新スタジアム建設にあたり、元ガンバ大阪社長の金森喜久男がまず着手したのが「同志」を得ることだった 【宇都宮徹壱】 行政だけに頼ることなく、寄付金によって建設費を賄うという新スタジアム建設プロジェクト。その実現にあたり、元ガンバ大阪社長の金森喜久男がまず着手したのが、「同志」を得ることであった。単なる協力者ではない。サッカー界と経済界で、それぞれ大きな影響力を持つ人物である。金森がまず訪ねたのが、JFA(日本サッカー協会)最高顧問の川淵三郎。「サッカー界と経済界が一緒になって民間の寄付でスタジアムを造りたい」という自らの考えを開陳したところ、その場で「よし、分かった。一緒にやろう。Jリーグを作るときも胸躍ったが、これからはこのやり方ですね!」と快諾を得ることができた。2008年7月のことだ。 金森はさらに、パナソニック以外のクラブの大株主(関西電力、大阪ガス、JR西日本)の賛同を得て、いよい