県図書館協会が10月に創立100周年を迎えるのを記念し、国立国会図書館(東京)の長尾真館長(72)が8日、山口市の県立山口図書館でデジタル時代の図書館の役割をテーマに講演した。 同協会は1909年(明治42年)、都道府県組織としては全国で初めて発足。公立19、大学・高専13の図書館などが個人会員と協力し、図書館活用の活性化や読書推進などに取り組んでいる。 長尾館長は元京都大学長で、2007年に館長に就任した。同館では戦後の国会会議録約290万ページをデジタル文書化し、議員名や質問内容などで詳細な検索が可能になったことを報告し、今後1年間で、戦前の帝国議会会議録のすべてを画像データで読めるようになるとの見通しを示した。 また、「日本中どこにいても来館者と同じサービスを受けられるようにするためには、あらゆる資料のデジタル化が必要」と述べた上で、著作権問題についても解説。多くの出版社がデジタル化