「Winny(ウィニー)」という名前をこのコラムのほとんどの読者はご存知であろう。昨今頻発している情報漏えい騒ぎの中で、しばしばその名前が取りざたされるソフトウエアであり、国産P2Pソフトウエアの代表的なものである。 「Skype」も、またP2Pソフトウエアであり、こちらは世界中で利用者数が急速に増加している音声通信ソフトウエアだ。もう少し身近な例では、「使う・使わない」は別として、ほとんどのパソコンに実装されているインスタント・メッセージ(Instant Messaging:IM)がある。 ICTにより“フラットな世界”が形成されていく中、P2P技術はこのフラット化の動きをさらに加速させることになろう。そして、その潜在的な可能性と「使うリスク」、「使わないリスク」を常に把握しておくことは、ICTを日常的な道具として利用する上で不可欠である。 従来からあるクライアント/サーバー方式のコンピ