パンはパンでも食べられないパンといえば、フライパン。反対に、食べられるのはカレーパン、アンパン、フランスパン……と挙げきれないほど思いつきます。 では、どうして食パンだけに「食」という字がつくのでしょうか。その理由は、パンの歴史をさかのぼることで見えてきます。今回は、そんな語源に関するトリビアをいくつかまとめてご紹介。 主食用だから食パン? それとも、食べられるから食パン? 日本にパン文化が広まる際に、食パンは海外で主食とされていたことから「主食用パン」と呼ばれていたといわれています。その後、省略表現にあたる「食パン」だけが定着し、元の表現が忘れられた結果、「自ら『食』と名乗る不思議な食べ物」になってしまったというわけです。 また、デッサンで消しゴム代わりに使われるパンを「消しパン」、食用のパンを「食パン」と呼び分けていたとする説も。この考えに基づくと、「パンはパンでも食べられないパン」が