円高が急に進行しているらしい。 総理大臣が外交で歓待されているように見せて、きちんと日本には経済面で戦をしかけてくるアメリカはしたたかだ。 もともと予想されていたことだが、日本の蔵相が円安政策をとらないといったとたんにこの反応である。「やれるものならやってみな」というスタンスだろう。前にも言ったように、ここであわてないこと、結果的に介入してドルを買わされても、決して米国債でなく金を買うこと、この二つが重要なポイントになるだろう。 前の私の批判でも、日本人が年功序列で若い労働力が安かったから、国際競争力があったという分析があったが、実は、日本が本当に強かった80年代は、価格競争で勝ったのではない。日本人がリッチだったから、2年落ち、3年落ちの家電を輸出してもいくらでも売れたから強かったのだ。 スイスは世界に冠たる高賃金国家だが、高くても自国製品がいいと思うから競争力が強い。 バカ高い賃金を払