レコーディングに関する知識がなく困っていたところ、よくライブで共演するアイドルの子がエンジニアの男性を紹介してくれるというので、レコーディング設備がある彼の自宅を見学しにいきました。普段から私のことを可愛がってくれていた彼女は、彼が私を気に入ったことを喜んでくれて、ギャラも友達価格にすると言ってくれました。 正直、友達価格もなにも相場が分かっていなかったのですが、ここでギャラの話を詰めるのは和やかな雰囲気を壊す気がして、うやむやのままレコーディングが始まりました(最初にギャラの話をしないのは失礼ですし、トラブルの元ですが、人の技術に値段をつけるなんて未成年の私には想像もできないことでした)。 そのエンジニアとも打ち解けてきて、何度目かのレコーディングが終わる頃、付き添わなくなった彼女からの着信が増えてきました。彼にも頻繁にかかってきているようでしたが、レコーディング中は電話をとらないので、