これじゃどうしようもないことが分かるだろう。ニッポンの農業問題は「土地問題」なのである。農業を家族内で継承していくことを前提とした日本の農業政策は、改正民法化の日本では、必然的に農地の細分化と「田分け」を生み、生産性を著しく低下させてしまった。その結果生じた膨大な過大農業就業者を食わせるためだけで、日本経済は疲弊してしまったのである(悪名高い農業補助金ばかりではなく関税・非関税保護障壁のおかげで消費者が払わされる余分な費用は天文学な金額となっている)。衰退に陥った日本経済にとって、農地売買の自由化が喫緊の課題である。