──エイタン・オクン教授、研究について簡単にご説明ください。 私はイスラエルのバル・イラン大学の神経生物学者で、「神経変性疾患」で免疫系がどんな役割を果たすのかを研究しています。 なかでも、高齢者とダウン症患者のアルツハイマー病を中心に研究しています。ダウン症患者にも着目しているのは、比較的若くしてアルツハイマー病を発症するからです。 ──アルツハイマー病は、患者やその周囲の人が症状に気づく何年も前から始まります。いま普通に生活している人のなかにも、すでにアルツハイマー病を患っていながら気づいていない人はたくさんいます。 そのとおりです。すべては水面下で進行します。認知機能に支障が出る頃には、すでに深刻なダメージが認められ、場合によっては20年間にわたって進行してるものもあります。
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