9月8日、中国の外貨準備減少は人民元切り下げを契機とする資本逃避への懸念を生じさせるが、より大きなリスクは国内経済への悪影響だ。写真は北京市内で2013年7月撮影(2015年 ロイター/Petar Kujundzic) [香港 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国の巨額の外貨準備がわずかながら縮小した。8月分は940億ドル減と、絶対額として過去最大の減少を記録し、3兆5600億ドルとなった。このことは、不首尾に終わった人民元切り下げを契機とする資本逃避への懸念を生じさせるが、より大きなリスクは国内経済への悪影響だ。 世界第2位の経済大国の外貨準備が単月で2.6%減少することは、ささいな動きだと片付けられることではない。実際、8月にユーロ相場が回復していなければ、減少幅はもっと大きくなっていたはずだ。ユーロ高は中国が保有するユーロのドル建て価値を押し上げる。中国は8月半ばの