線路を走りながら撮影し、自動的に異状を見つける車両が山陽新幹線に導入されることになった。JR西日本が10日、発表した。線路の画像を解析して検知するシステムは国内では初めてという。9月から試験的に走らせ、4~5年後の実用化をめざす。 車両はイタリアのメルメック社製で、全長約16メートル。下部にカメラ7台を付け、最高時速50キロで走りながらレールや枕木を撮影・測定し、損傷やボルトの脱落があれば自動検知する。導入費用は約7億円。 新幹線の線路の点検は、深夜に係員が歩いたり、検査車両「ドクターイエロー」を走らせたりして実施している。新車両により、これらの作業の一部が軽減されるという。将来的には北陸新幹線や在来線への導入も検討している。(広島敦史)