本当に効果があるのかどうかを問うべき ここで話を一粒の真実に戻そう。鉛などの重金属やプラスチックに含まれるビスフェノールA(BPA)は水に溶けやすい性質のため、ごくわずかなら汗で排出される。しかし、血中から高濃度の金属を除去するには、例えばキレーション療法のようにもっと効果的な方法がある。また、BPAは汗よりも尿と一緒に排出される量の方がはるかに多い。米国立環境衛生科学研究所は、最も現実的で効果的な方法はそもそもBPAを含む容器から食べたり飲んだりしないことだという。 ただし、ほとんどの人々の体内にある農薬やその他の汚染物質の量自体、極めて微量であるということも覚えておいてほしい。分析化学者の功績により、今では1 兆分の1グラム単位まで物質を検出できるようになった。でもだからといって、そのわずかな物質がすぐさま有害であるとか、減らせば健康に良いといった話にはならないと、カナダ、マギル大学の