サッカーに短編小説のような仕掛けを作った 中西大介氏(以下、中西):私も10歳からずっとサッカーに親しんできているので、そのファンの気持ちはものすごくよくわかるんですね。一方で、小学生や中学生が小説を読むときに、いきなりマルセル・プルーストの長編は読めないですよね。 やっぱり短いもの、わかりやすいものから入り、物語の楽しさを覚え、それからだんだん長編に移っていくと思うんですけれども。2ステージ制を戦って、最後にチャンピオンシップで優勝を決する、というストーリーは、物語の見せ方としては短編小説です。 この短編小説の中で、きちんとコンテキストがあって、ストーリーがJリーグを知らない方々にも伝わること。そうした仕掛けによってどのくらいの人が関心を持って見てくれるか。我々にとっては、そういうチャレンジだったということですね。 これがさきほど申し上げた、「物語の途中だけ見せられてもしょうがないでしょ
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