タケノコとアスパラを使った、春のサメフライ 伊藤忠商事傘下のヤヨイ食品(東京都)は、サメ肉のフライを学校給食用に開発、4月以降全国の学校などに販売する。サメは高級食材の「フカヒレ」だけを取って、身は捨てられることが多いが、ヤヨイ食品は、高い栄養価と食材の安さに目を付けた。 サメ肉は、鮮度が落ちるとアンモニア臭がきつい。ただ鉄分が、牛のレバーより多く含まれるなど、栄養価は高い。ヤヨイ食品は、サメの水揚げの9割を占める宮城県気仙沼市にある自社工場で、鮮度の高いうちにサメ肉を加工、冷凍してしまうことで食べやすく仕上げた。 すり身をフライにした試作品を、東京・南麻布の料亭「分とく山」に持ち込むと、野菜を使ったあんかけを薦められた。「旬の野菜について、食育するよい機会にもなる」(野崎洋光総料理長)という理由だ。 食材も安いため、学校給食向けに商品化。栄養士らの反応も良く、全国で販売を決めた。