修辞的な言葉のあや(Rhetorical Tropes) 現代の記号学者は、レトリック(修辞学)(または少なくとも、そのような相)は記号論の範疇に入ると考えている(Noth 1990, 338)。ソシュールが‘社会生活の要素としての記号の役割’と呼んだものの研究から、説得術という昔からの技術を除くことはできない。修辞学に関する概説はこの教科書の範囲を越えているが、主要な言葉のあや(tropes)(または比喩(figures of speech))に関する関心は、記号論の研究の中で非常に高いので、このテーマに関してある程度理解がないと、記号論の探求に入っていけない。 レトリック(修辞学)またはある比喩の認識論的暗示に関する学術的な興味は、20世紀の後半に構造主義者であるC・レヴィ=ストロースやローマン・ヤコブソン、自称フォーマリストのHayden White、ポスト構造主義者のジャック・デリ