広島市で31日に開かれた日本母親大会で、原爆詩を朗読した女優の吉永小百合さんが、福島第一原子力発電所の事故に触れ、「日本から原子力発電所がなくなってほしい」と訴えた。 吉永さんは朗読前のあいさつで、「『原子力の平和利用』という言葉を、今まであいまいに受け止めていた。(福井県敦賀市の)高速増殖炉『もんじゅ』は恐ろしいと聞き、廃炉運動には参加していたが、普通の原子力についてもっと知っておくべきだった」と語った。 その後、吉永さんは峠三吉の「序」、栗原貞子の「生ましめんかな」など6編を朗読。小学生や市民らと平和を祈る「折り鶴」を合唱した。 吉永さんは、1986年から各地で原爆詩の朗読を続けている。