もう1カ月も前のことだが、新聞各紙をチェックしていて驚いたことがある。天皇陛下の譲位への対応などを検討する政府の「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」が、安倍晋三首相に最終報告を提出した直後のことだった。 4月23日付の朝日新聞、読売新聞、日経新聞の3紙朝刊に、有識者座長代理の御厨貴・東大名誉教授のインタビュー記事が掲載されていたのだが、朝日と読売、日経では読んだ印象がまるで違うのである。 「女性宮家、安倍政権で検討を」との見出しがついた朝日の記事は、こう書いていた。 「御厨氏は『女性宮家や女性・女系天皇の是非を検討するには、政治的な体力が必要だ。安定政権の安倍政権だからこそ取り組むべき課題だ』と主張した」 まずこれを読んだ時点では、御厨氏は女性宮家や女性・女系天皇の推進論者なのかなと受け止めた。ところが、残る2紙には別のことが書いてあった。 旧宮家の男性無視?「御厨氏は『(皇族減少