演劇ポスターVRが、都市の記憶と時代を語る 名品そろえ、ポスターハリス・カンパニーが公開 山口宏子 朝日新聞記者 ポスターの森を歩くように 都市の記憶と時代の空気を焼き付けた演劇のポスター。街角で、またバーや喫茶店の壁で、演劇文化を伝えてきたそれらは、時に芸術の革命を志す集団の「旗印」となり、またある時は美術家の実験の場となってきた。 演劇史、美術史の資料としても貴重なそうしたポスターを集めた展覧会「現代演劇ポスター展2020」のVR(仮想現実)映像を、「ポスターハリス・カンパニー」が無料で公開し始めた。1950年代から2020年までの多彩なポスター342点が並ぶ会場の中を、歩くように鑑賞できる。(写真はいずれもポスターハリス・カンパニー提供) ポスターハリス・カンパニーは演劇ポスターの掲示を請け負う会社だ。代表の笹目浩之さんが学生だった1983年にアルバイトで始め、87年に法人化した。ポ