JR宝塚線(福知山線)脱線事故の被害者らでつくる「負傷者と家族等(ら)の会」は11日、地下鉄サリン事件の被害者を支援するNPO「リカバリー・サポート・センター」(RSC)のメンバーを招き、川西市内で、長期的な被害者支援のあり方について意見交換した。「周囲の記憶の風化とともに孤立感を深める人は少なくない。よりどころとなる場は必要だ」との意見で一致した。 1995年の地下鉄サリン事件ではオウム真理教信者が猛毒のサリンを東京の地下鉄車内で散布し、13人が死亡、6千人以上が負傷したとされる。2001年に発足したRSCは年1回の割合で、被害者を対象に集団検診を実施し、カルテや問診票を保存している。 RSC相談員の山城洋子さん(62)は「時間がたてばカルテを廃棄する病院も多い。被害にあった証拠が散逸することを防いでいる」と説明。理事の下村健一さん(50)は「集団検診には初めて受診する人が毎年のように訪