「場」と「不機嫌な職場」でも表現されているのには注意が必要です。 この『不機嫌な職場』の中ではこれでもかというほど、効率化を追求した結果として「場」の機能が失われていったことが、具体的に指摘されています。たとえば「社員運動会」の廃止などがそれに当たるわけです。21世紀に生きる人にしてみれば「社内運動会ですか(苦笑)」といったところが本音でしょう。それくらい「場でしかない集団を組織化する」という営みには「ユニークな努力」が必要なのです。 ただ、そこそここれでうまくやってきた日本人である私たちには、この「場の集団を組織化するのは無理がある」ということが分かりにくい。よしんばわかっていても、他のやり方が想像できない。ムリにムリを重ねて「場の集い」を組織化し続けないと、どんなことが起こるのかもイメージできない。イメージできないままムダを排除し合理化した結果起こったことが「職場が不機嫌になってしまっ