観たのは先週。久々の金曜映画ナイトだった。テレンス・スタンプとバネッサ・レッドグレイヴに、あの「アリス・クリードの失踪」のジェマ・アータートンというキャスティングには期待があった。 テレンス・スタンプ演じる気難しく頑固な初老のアーサーが、バネッサ・レッドグレイヴ演じる人格者で天使のような最愛の妻マリオンに先立たれ、悲しみに打ちひしがれながらも、生前に妻が打ち込んだ合唱団との関わりによって前向きになっていく姿を笑いと涙を交えて描いている。 穏やかで明るく周囲に好かれるマリオンに反して、アーサーは頑固で気難しく、実の息子とさえ上手く心を通わせられない。歌うことが好きなマリオンは、老人たちが集まってロックヤポップスを歌う合唱団「年金ズ」の人気者だが、アーサーはマリオンの仲間たちにも排他的。そんなアーサーも、マリオンといるときだけは素直になることができた。しかし、マリオンは合唱団のコンクール参加を