異例の緩和正常化、賃上げ焦点 来年春にも判断―植田日銀総裁、就任半年 2023年10月09日07時24分配信 金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の植田和男総裁=9月22日、日銀本店 日銀総裁に経済学者出身の植田和男氏が就任して9日で半年。米欧が金融引き締めに動く一方、日銀はマイナス金利政策に代表される異例の緩和策を堅持する。ただ、原油高や円安進行で物価は高止まりし、家計や企業に重くのしかかる。緩和正常化に踏み切れるかは来年の春闘での賃上げ動向が焦点だ。賃金と物価がともに上昇する好循環に向け難しいかじ取りを迫られる。 来年4月にマイナス金利解除も みずほリサーチ&テクノロジーズの門間一夫氏【植田日銀半年、識者に聞く】 「簡単な目標ではない。有限の時間内に達成する強い見通しは現時点で申し上げられない」。植田総裁は4月の就任記者会見で、2%の物価上昇目標の実現は見通せないとして、黒田東彦前