姫路城は井村さんの自宅の庭(約170平方メートル)に、ユネスコ世界遺産に登録されている「姫路城」を23分の1のスケールで再現した。天守閣までの高さは4.5メートル。基礎工事もコンクリートで仕上げ、見えないところに側溝を掘り、雨水が溜まらないように排水も計算されているという。屋根の部分はオリジナルの型枠で作ったFRP製。瓦の色や白壁の色、石垣の風合いにもこだわったほか、現存する姫路城にはない「西の丸-千姫御殿」や「本丸御殿」なども昔の文献を調べ再現している。城内に配置されている武士や馬の置物は、妻の郁子さんが焼いた陶作品。 きっかけは井村さんが中学生の時。購入した少年誌に、きれいな城の写真とその城の立体図面の付録に感動したのが始まり。その時、大きくなったら自分の家の庭に「姫路城」を建てようと決意。夢を実現させようと、地元の不動産会社に、「近くに『民家がないこと』『電信柱がないこと』『山が見え