ほんとうは、どうなの? (原子力問題のウソ・マコト) 上坂冬子著 初めての原子力発電の国内計画を担った要人たちとの対談記事をまとめたもので、比較的読みやすかった。 まえがきに「筆者は中立・客観的」とあり、本のタイトルも疑問を暴くかのようなものだったので、自分が持つ矛盾の解決の助けにならんかと読んでみた。 が、筆者が客観的であるのは、あくまで政治内部の話であって、世論に対して中立とは思えない内容。完全なる推進論者であるし、色々と調査した割には、筆者が引っ掛かっている2、3の事に対しての執着が見て取れるような文章の傾向がある。 「ほんとうは、どうなの?」 は、筆者の目から見た、そのこだわりの部分を指しているように思えるけど、疑問点はもっと多角的にあったはずだと思うと残念な本だ。 中曽根さんといえば、僕が学校で「社会科」なるものを学んで初めて政治というものに触れたころの総理大臣ですが、すごい人だ