2000年以降の自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が中国新聞の取材に対し、国政選挙の候補者に陣中見舞いの現金を渡す際に内閣官房報償費(機密費)を使ったと証言した。機密費は国の施策推進のために予算化され、機密を理由に使途は公表されていない。選挙への使用は目的外使用の可能性があり、元官房長官は不適切な支出だったと認めた。専門家は「外部チェックの仕組みを取り入れるべきだ」としている。
2019年の参院選で自民党の選挙対策委員長だった甘利明衆院議員(74)が、宮城選挙区の同党公認候補だった愛知治郎元参院議員(54)の応援で同選挙区に入った際、愛知氏の後援会幹部に現金100万円を渡していたことが13日、愛知氏らへの取材で分かった。 <関連記事> 【解説】政策活動費、選挙の裏金に流用か 放置は許されない 政策活動費って何? 使い道不明なまま【イチからわかる】 河井元法相メモ、甘利100は本人認める「陣中見舞いで届けた。党からのお金だった」 甘利氏は、同じ参院選の広島選挙区で大規模買収事件を起こした河井克行元法相(60)にも現金100万円を提供。党の資金を使って全国各地の同党公認候補側に陣中見舞いとして100万円を配ったと、中国新聞の取材に説明していた。
エルサレムのわが家は、「ユダヤ教超正統派」と呼ばれる人々が集まって住むことで有名な、メアシェアリームという地区に隣接している。超正統派とは、特にユダヤ教の教えに厳格な人々で、イスラエルの人口の1割ほどを占めている。 彼らの暮らしは独特だ。男性は一年中、冠婚葬祭の時のように、黒いスーツに白いシャツを着て、黒い帽子をかぶっている。そして、もみあげを伸ばした髪形が特徴。女性は、髪の毛を隠し、肌を見せない地味な格好をしている。結婚は見合いで、子だくさんだ。 イスラエルはIT先進国だが、彼らの多くはテレビやネットを使わない。ユダヤ教を勉強し、伝統を守る存在として、国から生活保護を受けている。イスラエルは男女とも皆徴兵制であるが、超正統派の人々はこれも免除とされてきた。 その超正統派が今、新型コロナウイルスで注目を浴びている。その特殊な生活スタイルから、多数の感染者を出したためだ。 イスラエル政府は、
河井克行元法相(60)=服役中=が起こした2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、当時の安倍晋三首相をはじめ政権幹部の4人が計6700万円を提供したと疑われるメモを元法相が残していた。4人は選挙中、いずれも克行氏の妻案里氏を全面支援した人物だ。「メモ魔」とされる克行氏の記録によって、政権中枢から出た現金が買収の原資となった可能性が浮かび上がった。 【関連記事】買収原資は安倍政権中枢からか 4人から6700万円思わせるメモ 「総理」「すがっち」「幹事長」「甘利」―。克行氏が書き留めていた四つの単語だ。買収事件の捜査に当たった検察当局は、それぞれ安倍晋三首相▽菅義偉官房長官▽二階俊博自民党幹事長▽甘利明同党選挙対策委員長(肩書はいずれも19年参院選当時)とみていた。 金額が最も多い
2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、検察当局が20年1月に河井克行元法相(60)=服役中=の自宅を家宅捜索した際、当時の安倍晋三首相をはじめ安倍政権の幹部4人から現金計6700万円を受け取った疑いを示すメモを発見し、押収していたことが7日、関係者への取材で分かった。検察当局は、元法相が広島県内の地方議員や後援会員に現金を配り回った買収の原資だった可能性があるとみて捜査していたという。 【関連記事】メモ魔の記録「総理、すがっち、幹事長、甘利」 政権中枢の4人、案里氏を全面支援 【関連記事】二階氏、提供否定「案里って何者よ」 【関連記事】甘利氏「100万円は陣中見舞い。他にも一律に」 【解説】政権の闇、解明欠かせず 関係者によるとメモはA4判。上半分に「第3 7500万円」「第7 7500万円」と書かれ、それぞれ入金された時期が付記されている。その下に「+(プラス)現金67
「病病病病病…」。広島市民病院(中区)で働く看護師たちの勤務表には今月中旬以降、新型コロナウイルス感染による欠勤を示す「病」の字がずらり並んでいた。「使命感でぎりぎり踏ん張っている」。長谷川聡子看護部長は現場の窮状を訴える。 ある病棟では26人中17人が「病」の日も。出勤できる人は夜勤の回数が増え、勤務シフトは限界に近づいている。長谷川部長は「50人以上の看護師が夏休みも取れずにいる」と明かす。 同病院のコロナ病床は25床。ハイリスクの高齢者たちで埋まっている。防護服を着た医師や看護師以外の立ち入りが制限され、看護師たちが食事の介助やごみ収集、シーツ交換まで担ってきた。病院側はコロナ以外の重症患者も診る拠点病院としての役割を踏まえ、現時点でこれ以上、コロナ病床を増やせないとする。 ただ、コロナ以外の診療態勢も揺らいでいる。人手不足が響き、一部の手術はやむなく延期。救急車の受け入れも、心筋梗
昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の第21回公判が19日、東京地裁であった。検察側は、夫で元法相の克行被告(57)=衆院広島3区=からパソコンの「買収リスト」の削除を依頼されたインターネット業者の供述調書を朗読。克行被告がリストを消去して復元不可能にするよう求めた内容などを明らかにした。案里被告の陣営スタッフだった元石川県議の調書も読み上げた。 【検察側が読み上げたインターネット業者の供述調書】 インターネットとコンサルティングの業者の代表取締役として昨年11月ごろに克行先生から依頼されて、パソコンデータを復元不可能な状態に消去しました。私の経歴は大学を卒業後、衆院議員の秘書を務め、コンサルを経て、2015年から代表取締役をしています。インターネットやSNS(会員制交流サイト)のコンサル業務をしています。16年ごろから知人の
東京地裁へ向かうため、東京都内のマンションを出て車に乗り込む克行被告=18日午後0時35分(撮影・大川万優) 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、地方議員や後援会員ら100人に現金を配ったとして公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われた元法相の河井克行被告(58)の判決公判が18日、東京地裁であり、高橋康明裁判長は懲役3年(求刑懲役4年)を言い渡した。克行被告は即日収監される。 【写真でたどる】克行被告の歩み 克行被告の弁護人は「全く承服できない」として即日、東京高裁に控訴した。再保釈も請求した。 高橋裁判長は、広島県内の地方政治家40人を含む100人に渡した現金について買収罪の成立を認め、総額が2871万円に上ると認定した。 量刑の判断については「民主主義の根幹である選挙の公正さを害する。被告が負うべき刑事責任は同種の選挙違反事件と比べて極めて重い」と指摘。「相当期間の実
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