【定義】 姦通罪とは、配偶者のある者が別の異性と性交することで成立する犯罪ですが、現在の日本には存在しません。 【解説】 戦前までは刑法に姦通罪が存在しましたが、女性側の姦通とその相手となった男性のみが処罰されるという不平等なものでした。 民法もそれを受けて、女性側の姦通はつねに離婚原因となるが、男性側の姦通は姦通の相手として処罰された場合に限り離婚原因とされていました。戦後に現在の日本国憲法が制定され、「両性の本質的平等」が憲法上の基本理念としてうたわれることとなり、これらの法制は男女平等に反して違憲であることになったため、削除されました。 現在では、姦通は犯罪とはなりませんが、離婚原因ではあります。離婚原因としては、男女平等にどちらの姦通も「不貞な行為」(民法770条1項1号)に当たることになります。 また、姦通の相手方に対しては貞操権侵害として慰謝料を請求できる場合があります。 不倫