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ブックマーク / yokoline.hatenablog.com (5)

  • 田中あすかという感情の獣(『響け! ユーフォニアム』2期) - あにめマブタ

    田中あすかとは何者だったのか 「田中あすか」というキャラクターは、『響け! ユーフォニアム』TVシリーズ第2期を貫く太い「心棒」であった。結局のところ、田中あすかは黄前久美子という、未曾有に強力な主人公の格さえ「って」しまったという風情まであった。 田中あすかが僕の心臓を掴んだのは、1期中盤、何もない部屋で楽譜をにらみつけている田中あすかのカットだ。あすかのメガネのレンズには整然とした音符が映り込み、光線のような視線だけが場を支配している。 あの部屋は、ほとんどあすかの心象風景だ。 なんなんだ、この女は。そう思った。 もうひとつ、印象的なシーンがある。 1期ラスト、予選会場のステージの上で、田中あすかの鏡のようなレンズの向こう側が、久美子にだけ、ひらりと覗かせるタイミングだ。あすかは力なさげに笑うと、どこか別の場所を見ているような、不思議な顔つきをするシーンだ。僕は当時「田中あすかは、自

    田中あすかという感情の獣(『響け! ユーフォニアム』2期) - あにめマブタ
  • 話数ラスト30秒が超絶かっこいい! ~『コンクリート・レボルティオ』1、2話~ - あにめマブタ

    ストーリーの葛藤をラスト30秒に集約する手法 『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』は、今期放映されている中でも「次どうなるんだ!?」の魅力に、特に長けているアニメだ。 作の舞台は、神化40年代という偽史的な昭和だ。そこには、ウルトラマンのような巨人や、ゴジラのような怪獣、鉄腕アトムのようなロボットが、みんな「超人」というくくりで同時に存在する。彼らが実際に存在することは公には伏せられているが、ほとんど公然の秘密だ。 作の大きな特徴は、時系列が錯綜した、その語り口だと思う。 ある時点を境にして主人公の男女2人は袂を分かってしまうことが、冒頭から示唆される。一緒に理想を追った時期、そして敵同士になってからのエピソードが交互に乗り入れながらストーリーは進行していく。 特にその語りがクライマックスを迎えるのは、各話のラスト30秒だと思う。 作のストーリーは、空白となっている「ある時点」

    話数ラスト30秒が超絶かっこいい! ~『コンクリート・レボルティオ』1、2話~ - あにめマブタ
    maturi
    maturi 2016/01/04
  • 血液を燃やして走り続けろ ~『マッドマックス 怒りのデス・ロード』感想~ - あにめマブタ

    マッドでヒューリーなアレ インパクトのあるイベントの連続で構成された映画を「ジェットコースタームービー」と呼ぶが、この映画はジェットコースターそのものだ。 作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では、あらゆるイベントが、猛スピードで疾走する車上で行われる。車のボンネットにくくりつけられたままのような120分間で、120パーセントの満足感を味わえた。 この記事では、映画を観て思ったことについて、メモしておく。 <以下、ネタバレ> エンジンを冷やしたら、もう一度走りだすのは難しい 作で最も重要なセリフのひとつが、イモータン・ジョーが、水に群がる群衆に向けて言う「水に心を奪われてはならない」というやつだ。なぜなら、作においては、ガソリンと使って走り続けられる人間と、水のある場所に留まり続けてしまうような人間が対比されているからだ。 飲むことのできる水が飲める場所は、作中世界ではイモータン

    血液を燃やして走り続けろ ~『マッドマックス 怒りのデス・ロード』感想~ - あにめマブタ
    maturi
    maturi 2015/08/09
    血液≒ガソリン  水
  • 武内Pの視界 ~『アイドルマスターシンデレラガールズ』第1話のキャラ描写~ - あにめマブタ

    彼のような人を「イヌ系」とでも言うのだろうか。 TVアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』第1話の放映後、話題をさらったのは、武内駿輔さん演じる、役名「プロデューサー」、人呼んで「武内P」の異形のキャラ造型である。 彼は200人弱がひしめく『シンデレラガールズ』の中で、第1話にして独自の地位を占めるに至った。なぜか。 この第1話、見返してみれば、細かい仕掛けが山のようにつめ込まれている。 恐らく、それが僕らに「武内P、もしかしてめちゃくちゃ良いヤツなのではないか」とさえ思わせてしまっているのではないか。 この記事では、特に武内Pの人となりが伝わってくる描写に観点を絞り、各シーンの描写を追っていきたい。 ※第1話はバンダイチャンネルから視聴できます。 「アイドルマスター シンデレラガールズ」 | バンダイチャンネル 武内Pの観察力と、「首元に手を当てる」クセについて 346(ミシロ)芸

    武内Pの視界 ~『アイドルマスターシンデレラガールズ』第1話のキャラ描写~ - あにめマブタ
    maturi
    maturi 2015/01/21
    手をかくしている画に関しては有名なアレがありますな|先生「この人物が手を後ろに回しているのは不安な心を示しているのです」描いた人「手を上手に描けなかったから隠しました」|本作ではもちろん違うけど()
  • 30分でエッセンスを掴む! ストーリーの黄金率「三幕構成」 - あにめマブタ

    ※以下、同人誌に掲載した文章の再録の前半となります。前半は2万字弱あり、ストーリーをかたちづくる三幕構成の説明、その応用について述べます。 【0 ストーリーはどのように構成されるか】 稿では、物語・ストーリー・ドラマを僕らはどのように受容しているのかというメカニズムを追う。このメカニズムを追うことで、どのようなストーリーが、いや先んじて言ってしまえば、どのような構成をとったストーリーこそが、多くの観客の関心を惹きつけるのかを、明らかにする。 これにあたって、僕はアニメ映像が好きなので、TVシリーズアニメ作品を、映画の構成理論をもとに説明することにする。これによって、最近にストーリーに関して話題を取った作品『ラブライブ!』に関する分析を行うことができる。※追記:こちらは別記事で行います。 なお、ここで行う分析は、いくつかの物語の類型のうちのひとつについてのものであり、あらゆる物語がその

    30分でエッセンスを掴む! ストーリーの黄金率「三幕構成」 - あにめマブタ
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