米投資ファンドのローンスターなどが、実質的な傘下に置く第二地方銀行の東京スター銀行を売却する方向で最終調整に入ったことが30日、分かった。既に助言役として野村証券を内定したもようで、近く手続きに入りたい考えだ。 売却の調整に入ったのは、ローンスターや仏大手銀行クレディ・アグリコルなどの金融機関で、投融資資金の回収が目的。買い手には、豪大手のオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)や国内の銀行が取り沙汰されている。 東京スター銀は、世界的な金融危機の影響で不動産向け融資の焦げ付きが増加。2011年3月期まで2期連続の赤字となった。これを受け、ローンスターなどが6月、同行の経営権を投資大手アドバンテッジパートナーズ(東京)から取得していた。 【関連記事】 【特集】アイルランド・ルポ〜欧州信用危機が第2幕に突入 【特集】激震 ドバイ・ショック 【特集】ギリシャ債務危機現地リポ