アスペルガー症候群の名前の元になった小児科医ハンス・アスペルガーがナチスの障害児安楽死計画に加担していたという論文が専門誌に発表された。 私自身、自閉症スペクトラムの診断を受けていて、気になるニュースだ。 1980年代に、ローナ・ウィングらがアスペルガーの論文を再評価し、自閉症は、知的障害や言語障害の少ない人々にまでその傾向があり、「スペクトラム」になっているという見解を打ち立て、現在「自閉症スペクトラム」という考え方が世界的に広がっている。 「自閉症スペクトラム」という自閉症の捉え方は、なくならないだろう。 (以下2018年4月21日午前10時15分追記) 知的情緒的にどうであるかは関係なく、自閉的な傾向が普遍的にあるという考え方だからだ。 とはいえ、アスペルガーがどんなふうに子どもたちを見ていたのか、徹底した再検証は必要である。アスペルガーの知見に優生思想はどのくらい入っていたのか。