政治学者の中島岳志(たけし)・北海道大准教授の社会評論が、今年二月の発売予定日を目前に出版中止になった。日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長への批判を含むことを出版元のNTT出版が問題視し、削除を求めたのが発端だった。中島氏は削除を拒否し、その後、本は六月末に新潮社から刊行された。異例の出版中止の裏に何があったのか。 (森本智之)
国会図書館と文化庁が協定を結び、マンガやアニメ、テレビ番組の脚本などの収集・保存を共同で行うことになった。「クールジャパン」として脚光を浴びる数々の作品の散逸を防ごうと、国が本腰を入れる。 協定で対象になるのは(1)マンガ・アニメ・ゲームなどのメディア芸術作品(2)テレビ・ラジオ番組の脚本や台本(3)現代音楽などの楽譜−の三分野。文化庁は近年、これらの分野の価値を見直し、保存に乗り出していた。収集のノウハウを持つ国会図書館との協定で、資料の所在情報の把握や収集対象の絞り込み、保管場所の選定−などに弾みがつきそうだ。 マンガやアニメの保存は、「アニメの殿堂」と呼ばれて計画が頓挫した「国立メディア芸術総合センター」に代わる取り組み。京都市と京都精華大が共同で運営する「京都国際マンガミュージアム」など、自治体や民間で進んでいる一部の事業とも連携していく。
子どもを性的な対象に描いた漫画やアニメを規制する東京都の青少年健全育成条例改正案は、都議会総務委員会で賛成か反対かの採決が先送りされる公算になった。最大会派の民主党は「審議時間が足りない」として継続審査とする方向で各派と調整、継続審査動議を提案して可決される見通し。
栃木市民の知の拠点をめざし、同市図書館(旭町)が、四月の民営化で生まれ変わる。地元の特定非営利活動法人(NPO法人)が図書館運営のノウハウを持つ業者と共同事業体としてタッグを組んだ全国に例のない試み。図書購入費を一・六倍にし、高齢者・障害者宅への本配達、文化活動拠点の提供、開館時間延長など魅力的なサービスがめじろ押しだ。 「利益を追求する民間業者と(民間)非営利団体が協力する例は全国的にも類を見ない」と胸を張るのは、運営の中核となるNPO法人「山本有三記念会」の三室忠央事務局長。同会はボランティアで山本有三ふるさと記念館(万町)を運営しており、新たな挑戦に情熱をみせる。 プロポーザル方式で七倍の難関を勝ち抜いた。全国規模で図書館運営の実績がある大新東ヒューマンサービス、資料提供を担う紀伊国屋書店と共同事業体を組んだことで、市が求めた「安定的経営」「図書館運営経験」の壁をクリアした。県内では
とっておきの本を手に豊かな時間を過ごしたい季節。最近では、絵本・レコードのコレクションや“大人向け”など、個性を打ち出す図書館も出てきた。こだわりのある図書館で読書の秋を味わってみては。 (安食美智子) 今年七月、東京都江戸川区の都営新宿線篠崎駅前に移設オープンした区立篠崎図書館のキャッチフレーズは「おとなのための図書館」。「子育て・教育」「健康」など大人に関心が高く、実生活に直結した四つのカテゴリーを柱に六万冊を集めている。本棚やカーペットをモノトーンにし、イスなど要所に赤を配置。「成熟した大人向けのシックな内装。あれもこれもではなく、あれかこれかという新しい図書館があっていい」と前川啓二館長は説明する。 逆に「絵本」に特化したのが板橋区立いたばしボローニャ子ども絵本館。廃校になった小学校校舎を改装し、二〇〇四年に開館した。世界八十カ国から五十一言語の絵本約二万冊がある。すべての絵本が、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く