イラン中部の古都イスファハンで、この秋4件ものアシッドアタック(酸攻撃)の連続通り魔事件が発生したことを受け、イラン警察のアフマディーモガッダム司令官は19日、国内で年間600件から700件ものアシッドアタック(酸攻撃)が起きていることを明らかにした。これらに対する抑止力として、キサース刑(同害報復刑)の明文化を求める声が上がっている。(大村一朗) [他の写真を見る] <イラン>多発する女性への酸攻撃、その背景とは(上) なぜイランではアシッドアタック(酸攻撃)がこれほど多いのだろうか。友人のイラン人M氏に訊いた。 「酸は、銃より簡単に手に入るし、ナイフを使うより抵抗なく人を傷つけられる。イランにはキサース刑(同害報復刑)があるから、銃で殺してしまったら自分も死刑になる。酸なら、相手が死ぬことはないだろうから、捕まったときの心配も少ない」 女性の顔を標的にしたアシッドアタックの多くは、