私が所属する「むらた日帰り外科手術WOCクリニック」には、便秘に悩む患者さんが多く来院します。 当院はその名の通り「日帰り」で手術を行っておりますが、「痔」の手術が全体の6割を占めています。消化器外科医の村田幸生院長は、「便秘と痔の痛い関係は切っても切れない」と話します。 私も出産後、痔になったことがありますが、おしりの痛みは生活の質を低下させ、トイレへ行くことに恐怖を感じるほどでした。そうすると、便意があってもトイレへ行くのを我慢してしまい、さらに状況を悪化させます。 2017年10月、日本で初めての「慢性便秘症診療ガイドライン2017」(1)が発表されました。 ガイドラインでは「便秘」を次のように定義しています。 「本来体外に排出すべき 糞便(ふんべん)を十分量かつ快適に排出できない状態」 排便の回数が減少したり、硬い便で排出が困難になっていたり、なんらかの排出障害があり、残便感があっ