(注-1) 菩薩:さとりを求め修行するとともに、他の者もさとりに到達させようと努める人。 大乗仏教の実行者。 (注-2) 君子:徳行がそなわり、学識、人格ともにすぐれた立派な人。 伝教大師最澄(767~822) 「一隅(いちぐう)を照らす」という言葉は、天台宗を開かれた伝教大師最澄(でんぎょうだいし・さいちょう767~822)さまが書かれた『山家学生式』(さんげがくしょうしき)の冒頭にあります。なお、この部分の『山家学生式』は『天台法華宗年分学生式』(六条式)といいます。(※注) この『山家学生式』は、伝教大師が『法華経』を基調とする日本天台宗を開かれるに当たり、人々を幸せへ導くために「一隅を照らす国宝的人材」を養成したいという熱い想いを著述され、嵯峨天皇に提出されたものです。偉大な教育者でもあった伝教大師は、仏教の教えに基づいて自ら進んで善行に努力する人、与えられた持ち場や役割を誠実に務