三つの願いをかなえてくれるランプの精、空飛ぶじゅうたん、砂漠の中のきらびやかな王宮-。そんなアラビアンナイトの世界観を表現した遊園地が、20年以上前に神戸市西区にあった。その名も「アリバシティ神戸」。西神南ニュータウンが開発された1990年代、たった5年だけ営業していた“幻の遊園地”だ。その姿を追った。(伊田雄馬) インターネットによると同遊園地は、西区井吹台西町1の地下鉄西神南駅前に広がっていたという。そこには現在、ホームセンターやマンションが立ち並ぶが、遊園地としては手狭な感じ。「本当にこんな場所に?」という疑問が残る。 ◆アラビア世界がテーマ 東京の老舗遊園地「浅草花やしき」を経営していた、機械製造会社「トーゴ」社が手がけたという。だが同社は2004年に経営破綻。現在の運営会社に問い合わせても「当時の資料はない」と、にべもない返事だった。 情報を求めてたどり着いたのは、市都市局。残っ