昨年十二月の琵琶湖のアユ漁獲量は一七・二トンで、過去九年間で二番目に低調だったことが分かった。大津市の県水産会館で九日開かれたアユ資源緊急対策会議で報告された。歴史的不漁だった昨季の同時期(八・四トン)と比べると二倍だが、最盛期には程遠い状況だ。 (鈴木啓紀) 県漁業協同組合連合会(県漁連)によると、台風のため解禁が四日遅れた今季は当初、業者からの注文量二二・二トンを同十二月中に賄う予定だった。しかし十二月は一七・二トンにとどまったため、休止を決めていた今年一月も十五日まで操業し、ようやく二〇・二トンに達した。それでも注文量には届かなかったが、県内にはほぼ行き渡ったという。 解禁当初の早期アユ漁で捕れるアユは「氷魚(ひうお)」と呼ばれる稚魚で、一キロ四千円前後の高値で取引される。漁獲が注文量に達すると、資源保護の観点などから漁を中断するため、漁期はその年の漁の好不調に左右される。過去九年間