過剰融資のおそれが指摘される銀行カードローンについて、金融庁は20日までに、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクへの立ち入り検査を始めた。返済能力に合わせた融資のための審査など、過剰融資を防ぐ仕組みができているかを点検する。 同庁から各行に数人の検査官が出向き、カードローンに的を絞った立ち入り検査を始めている。審査体制のほか、広告宣伝の状況なども調べる。関連資料の提出を求め、担当者らから聞き取りも行う。今後、融資額が多い地方銀行にも立ち入る方針で、計10行程度を検査する。 無担保で多額のお金を貸すカードローンは、消費者金融に適用される「融資額は年収の3分の1まで」との規制の対象外で、消費者金融を超す貸付残高となっている。日本弁護士連合会は多重債務につながると指摘し、金融庁も銀行の審査体制や過剰な広告を問題視している。ただ全国銀行協会は消費者金融並みの規制には反対している。