宮城県大崎市古川の東北新幹線沿線の住民が、JR東日本に新幹線の減速を求めている。スピードアップに伴い、騒音や振動が悪化したと主張。住民は高速交通網整備の意義を理解しつつ、「生活に支障を来すようになった」と窮状を訴えている。 減速を望むのは、古川駅に近い同市古川江合錦町の住民約70世帯。新幹線が時速320キロで通過する一帯で、住民の要請を受けた宮城県と市が騒音・振動調査を実施している。8月28日は新幹線高架から約4メートルの民家で調査があった。低周波を含む測定結果が出るのに約2カ月かかるという。 住人の女性(65)は「家が苦痛の場所になった」と嘆く。走行のたびに地響きのような音がし、卓上のコップの水が大きく揺れる。特にひどく感じるのが、夜の下りだ。 土地を求めたのは1990年。女性は「『新幹線のそばと知って住んだのだろう』と言われるが、以前はひどくなかった」と説明する。3年前のダイヤ改正後に