この春に大学を卒業した約55万人のうち10万人以上が進学も就職もしていない「進路未定者」であることが4日、文部科学省が公表した学校基本調査の速報で分かった。 大学進学率は引き続き過去最高を更新したが、2008年秋のリーマン・ショックによる世界的な金融危機で冷え込んだ雇用情勢は依然回復していない。 調査によると、今春、全国780の大学を卒業した人は55万2794人。このうち就職したのは34万546人(男子17万7444人、女子16万3102人)で、就職者を卒業者で割った就職率は61・6%。男女別では女子が67・6%と、男子の57・0%を大きく上回った。 卒業生のうち、進学も就職もしない人は10万7134人に上り、全体の19・4%を占めた。理科系では11・1~13・5%なのに対し、文科系は21・9~25・6%で、引き続き文系が苦戦している。10万7134人のうち1万9146人は一時的な仕事に就