米国金融機関のセキュリティ担当者が、最も重視しているものは何か。海外送金やクレジットカード発行を手がける米Western UnionのDavid Levin情報セキュリティ担当ディレクターは「従業員の生産性」と断言する。 Western Unionは2015年に「バグ報奨金制度」を開始するなど、先進的なセキュリティ対策で知られる(関連記事:社外の力でセキュリティ強化、メーカーや金融に広がる「バグ報奨金制度」)。もっとも、同社が「セキュリティ先進企業」と呼ばれるのは、セキュリティ対策が厳しいからではない。むしろ同社の従業員は「使いたいクラウドサービスがあれば、ほぼ何でも使える」(Levin氏)状態という。 なぜなら同社は「従業員が使いたいというクラウドサービスがあったら、その利用を禁止するのではなく、安全に使える方法を情報システム部門が考案する」(Levin氏)という方針を採っているからだ。
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