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  • 『羆嵐』 吉村昭 (新潮文庫) : 週刊「歴史とロック」

    2009年10月26日18:59 カテゴリ【小説】吉村昭 『羆嵐』 吉村昭 (新潮文庫) ホラー小説よりも怖い! 史上最悪の獣害事件のドキュメント 「くまあらし」と読む。羆嵐とは、ヒグマが狩猟されると突如として天候が荒れ嵐が吹くという、狩人たちに古くから伝わる言い伝えのこと。 このは大正4年(1915年)の12月に北海道天塩山麓の六線沢で起きた、日史上最悪の獣害事件といわれるヒグマ被害を題材にしている。 雪深い原生林に生息していた一頭のヒグマが、冬眠の時期を逸し、飢えを満たすために突如人家を襲い始める。体長2.7メートル、体重383キロ。灯りはおろか火さえも恐れない獰猛な巨大生物は、わずか2日の間に6人の人間をい殺した。 警察は住人と協力して200名に及ぶ捜索隊を組織するものの、被害のあまりのすさまじさに恐慌状態に陥り、ヒグマを追い詰めるどころか、現場から遺体を回収することす

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