■内科医8人が同時に退職 離島住民の生命を守る基幹病院である県立八重山病院は本年3月末、内科医9人のうち8人が同時に退職する異常事態を受けて、石垣市長らは年末に県病院事業局を訪ね医師確保を要請した。 また琉球大学や中部病院、南部病院にも医師派遣を要請したが、担当者は「できるだけ協力していく」とした上で、医師確保のためには地域や県でお互いに知恵を出し合い、過重労働が慢性化している勤務体制、待遇改善などの課題を克服する必要があると理解を求められたという。 平成16年から始まった新しい臨床研修医制度の導入は、大学の医局が果たしてきた医師の供給機能を低下させ、特定の診療科目や地域の医師不足を顕在化させて、結果的に医療の都市集中を招き、各地で医師不足問題が深刻化している。 10万人あたりの医師数は昭和47年(本土復帰時点)に全国平均110人に対し沖縄県は39人で大幅に立ち遅れていたが、国の無医地区医