国交省、安全な航路調査も 江戸時代に「 三十石船 ( さんじっこくぶね ) 」が大坂と京都・伏見を往来した淀川の 舟運 ( しゅううん ) 復活への動きが進んでいる。国土交通省は2018年度までに水深を調査し、安全に航行できるルートの確保を目指しており、「新たな観光資源にしたい」と期待している。 国交省淀川河川事務所によると、江戸時代には、船の発着場や宿があった 八軒家浜 ( はちけんやはま ) (大阪市中央区)から伏見までの48キロを三十石船などが行き来し、人や米などを運んだ。最盛期には1日数百隻が航行したという。明治に入って淀川沿いに鉄道が開通すると次第に衰退し、1962年に姿を消した。 復活の機運が高まったのは、95年の阪神大震災がきっかけ。崩壊した淀川堤防の復旧作業で、渋滞が続いていた陸上輸送に代わり土砂を船で運んだことで、防災上の有用性が見直されるようになった。 国交省は震災後、